10年に寄せて

歴史をテーマにした世界で唯一の京都ヒストリカ国際映画祭は、皆様のおかげで、奇しくも明治元年(1868年)から起算して、満150年という節目の今年、10周年を迎えることが出来ました。京都は日本映画発祥の地で、数多くの映像製作が行われてきましたが、特に時代劇は、将来にわたる新たな文化・産業振興の再飛躍に不可欠で、京都の貴重な地域資源であると改めて感じています。この地域資源の魅力は、併催している太秦での時代劇撮影ワークショップでも、これまで、世界60カ国以上から200人を超える若い映画監督等を集め、時代劇メーカーを育み、中には全国公開される作品を制作する京都ファンの監督も生まれています。これからも、「文化首都」京都に相応しい映画祭として、映画の新しい魅力発信を続けて参りたいと考えております。

 

京都府知事 西脇 隆俊

 

歴史をテーマにした世界で唯一の国際映画祭として2009年にスタートした京都ヒストリカ国際映画祭は、今年10周年を迎えます。
日本映画発祥の地であり、歴史と文化を併せ持つ京都を舞台に繰り広げられる映画の祭典は、歴史劇という切り口で現代を見つめ直す場でもありました。世界各国から映画を手がけた監督やプロデューサー、スタッフを招き、あらためて日本映画の価値を問い直し、新たな創造の刺激を得ることが出来たことは、何事にも代えがたい成果だと思っています。
世界の人々が今、どのような『歴史』を必要としているのか。歴史劇だからこそ描ける人間の強さや美しさ、真実にふれながら、映画の新しい魅力を発見していただければ幸いです。

京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
実行委員長 阿部 勉(株式会社松竹映像センター 代表取締役副社長)

 

30年前、時代劇にもバブルがあり、太秦は商店街にもチョンマゲ姿が溢れていた。20年前、あっけなく時代劇が現代劇に代わり始めた。10年前、とりあえず、映画祭を始める機会を得た。
以来10年。映画も世界も時代劇も変わった。つぎの10年、 テクノロジーや世界の変化は歴史が経験したことのない変革期になろう。が、この10年間見続けた世界の歴史映画は、激動期でない時代などありえないと教えてくれた。歴史映画たちはまた、映画史を変えるのはVFXでもシネコンでもない、勇気だと示してくれた。何か違うことをやってやろう、見たこともないような画を作ろう、という工夫の連続が歴史になっていくのだ。
弛まない勇気を力づける好奇心と共感を、飽くことなく持続できるか、つぎの10年に。

京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
プログラム・ディレクター 髙橋 剣(東映株式会社 京都撮影所 スタジオ事業部長)



主催:京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会
(京都府、京都文化博物館、東映株式会社京都撮影所、株式会社松竹撮影所、株式会社東映京都スタジオ、巌本金属株式会社、株式会社ディレクターズ・ユニブ、立命館大学)