『春の雪』
SPRING SNOW
原作:三島由紀夫、監督:行定勲 大正に華咲く、不器用でせつない禁断の恋

『春の雪』

監 督:行定勲

出 演:妻夫木聡、竹内結子


制作国:日本

制作年:2005

時 間:151min

言 語:日本語

配給:東宝

あらすじ

侯爵家の嫡子・松枝清顕(妻夫木聡)と、伯爵家の令嬢・綾倉聡子(竹内結子)は幼馴染み。ふたりはいつしかお互いに淡い恋心を抱くようになっていた。そんな折、聡子が宮家の洞院宮に見初められて、縁談話が持ちあがる。突き放した態度をとる清顕に失望した聡子は洞院宮家との縁談を受けてしまう。清顕は聡子が自分のものにならないことを知るや、初めて彼女を愛していることを自覚し、激しく聡子を求めるのだった。一度は清顕への想いを断ち切ろうと決めたが、次第に彼の愛を受け入れるようになる聡子。ふたりは逢瀬を重ね、束の間の愛に身を焦がすが、運命は過酷にも愛し合うふたりを引き裂こうとしていた…。

みどころ

互いに愛し合いながらも引き裂かれる幼馴染の男女の悲恋を中心に、華族の華やかな生活や夢と転生にまつわる幻想的な物語が繰り広げられる。流れる四季を反映する日本庭園や大正時代の建築装飾の細部を魅せる美しい画面。登場人物たちの衣装からは、実際の大正初期の華族階級の華々しさを伺える。作中で描かれる清顕の見る夢の世界は、幻想的かつ不穏な雰囲気で見る者を圧倒するだろう。主演の妻夫木聡・竹内結子が表現する10代の激しくも密かな恋心は見る者に期待と不安を抱かせ、男女の悲恋を現代にも通ずるものとして再発見できる。「恋愛」という概念への考えが追求された大正という時代のロマンを堪能するのに『春の雪』は最適な作品だ。