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11月3日、「BAAHUBALI:THE BEGINNING(バーフバリ ザ・ビギニング)」上映後、この映画のプロデューサーであるショーブ・ヤーラガッダ氏とヒストリカ・ナビゲーター・飯星景子氏による、トークショーが行われました。
通訳は、宗宮章子氏です。

飯星:この映画は、国際市場を意識してらっしゃるんですか?
ヤーラガッダ:そうです。スケールの大きなものにしたくて、太古の歴史のようなフィクションを作りました。

飯星:ラージャマウリ監督は、日本でも人気の高い監督ですね。なぜ、彼を起用しようと?
ヤーラガッダ:日本では「マッキー」や「あなたがいてこそ」が有名ですが、「Magadheera(マガディラ)」など大作も撮っている監督なのです。
監督とは「あなたがいてこそ」で初めてご一緒して、互いに「いずれ歴史大作をやりたい」と言っていました。

飯星:インド版とインターナショナル版って、編集は違いますか?
ヤーラガッダ:インターナショナル版は20分短いです。後半1曲削除して、シーンもギュッと縮まっています。
フランスの編集者、バンソン・タビオンが編集しました。

飯星:タミル語とテルグ語って、俳優さんは2回撮っているんですか?
ヤーラガッダ:アップは2回撮ります。引きの画は、同じものを使います。歌も2回撮ります。
飯星:俳優さんは、どちらの言葉もしゃべれるんですか?
ヤーラガッダ:何人かは元々喋れます。丸暗記する人もいます。
飯星:オリジナル音声を使うんですか?
ヤーラガッダ:声優吹き替えの場合もあります。
主演のプラバースはタミル語は少ししかできないので、タミル語版では、別人が吹き替えています。

飯星:続きが凄く気になるところで終わっていますね。これは二部作ですか?
ヤーラガッダ:そうです。完結編は、2017年4月にインドで公開です。
この映画をベースにしたバーチャル・リアリティの作品を、3月末にリリースします。7分くらいの独立した作品です。
ショッピング・センターや空港など、20都市のVRキオスクで公開します。

飯星:テルグ語、タミル語の映画がヒンディー語圏(ボリウッド)で公開される時は、リメイクされることが多いのですが、この作品は、この映像のまま吹き替えで、全インドでヒットしました。
こういうケースは稀ですね。
テルグ語、ヒンディー語、タミル語、この3地域の映画って交流はありますか?
ヤーラガッダ:交流はあまり無いですね。規模としては、ヒンディー語が1位、テルグ語が2位、タミル語が3位です。
飯星:架空の国にしたのは、他の地域に配慮したからですか?
ヤーラガッダ:と言うより、世界市場を見据えて王国を設計しました。

飯星:主演にプラバースさんを起用した理由は?
ヤーラガッダ:監督が「この人しかいない」と。役も当て書きです。
飯星:敵役のラナ・ダグバッティは、テルグ語圏でヒーロー役の多い俳優ですが、なぜ彼にしようと?
ヤーラガッダ:監督は、主役と同じくらい強い人を求めていました。彼はぴったりです。本人もやりたいと言っていました。
飯星:カッタッパ役のサティヤラージさんも気になります。
ヤーラガッダ:彼は主にタミル語を使う俳優で、昔は主役でしたが、今は性格俳優になりました。

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客席からの質問コーナー。

Q 何世紀頃の設定ですか?
A 火薬発明前、銃は出てこない時代です。

Q 女王の時代って、本当にあったのですか?
A 実際に、強い女性指導者が国を治めた時代はありました。

Q インド映画を日本で上映する時、ヒンディー語吹き替えではなく、テルグ語で上映して欲しいです。カットも無しで!
(質問者は、敵役のラナ・ダグバッティの顔写真入り団扇と、作中に出てくる武器を手作りしたものをお持ちでした)
飯星:会場にいる、配給会社さんに言った方が良いですね(笑)
続編の日本配給がまだ決まってないので、それもお願いしないと。

Q 武器ってオリジナルですか?
(質問者は、テルグ語のTシャツ着用)
A 監督は武器に凝る人です。専属のアーティストがいて、時間をかけて作りあげたものです。

Q アクションを参考にした映画はありますか?
A 監督は色んな映画を見たようですが、これと言った参考作品はありません。
スタント・コーディネーターはピーター・ヘインズと言って、インドで10年以上仕事している人です。
ラージャマウリ監督の作品は全て手がけています。「ロボット」1作目にも参加していますね。

Q インドのスタジオって、セットに線路を引いたり、動物を飼っていたり、とにかく広いそうですね。
A スタジオは1700エーカーありますね(東京ドーム147個分)。その中で、私たちのセットは50エーカーくらいです。
私たちは、一番大手のラモジ・フィルムシティを使っています。

Q 雪と滝のシーンが綺麗です。ロケ地はどこですか? 
A 雪はブルガリアです。人工雪と本物雪を混ぜています。

Q 日本でも是非ロケしてください。
A 撮ってみたいですね。

Q 敵の言葉はフィクションですか?
A そうです。ライターが作った人工語です。

Q 滝の女性は何のシンボルですか?
A 主人公が、仮面を見て想像した、理想の女性です。

最後に、会場の皆さんに、ヤーラガッダ氏が自ら持ってきてくれたバーチャル・リアリティ眼鏡がプレゼントされました。
スマホにアプリをダウンロードしてセットすると、バーチャル・リアリティが体験できる眼鏡です。

お客さんが、主演俳優の顔を描いた絵をヤーラガッダ氏にプレゼントするなど、熱心な方が多くて、会場は大盛り上がりでした。

(ヒストリカボランティアリポーター:中 育穂)