日本初上映
『バタリオン』
THE BATTALION
兵士として女性として葛藤した若き命 第一次大戦ロシアの知られざる物語

『バタリオン』

監 督:ドミトリー・メスヒエフ

出 演:マリア・アロノヴァ、マリア・コジェーブニコワ、 アリョーナ・クチコワ、ヴァレリヤ・シキランド


制作国:ロシア

制作年:2015

時 間:120min

言 語:ロシア語

字 幕:英語・日本語

海外セールス:RUSSIAN WORLD VISION

あらすじ

1917年2月、皇帝が退位したロシア。塹壕では、ドイツ軍との衝突が長期間続いており、軍は実質的には解散寸前の状態だった。そこで臨時政府の命により、軍の士気を上げるべく全隊員を女性とする部隊「婦人決死隊・バタリオン」が設立。貴族の夫人、学生、労働者など一般市民から集められた女性たちが、ロシア軍の兵士として最前線に送られた。戦意を失ってしまった男性に反して勇敢に振舞う彼女たちに訪れる切な過ぎる過酷な運命とは…。

みどころ

ロシア・アカデミー賞(ゴールデン・イーグル賞)で4部門の最優秀賞を受賞したほか、ムンバイ・ポーツマスなど世界各国の映画祭で上映・受賞されている本作。ロシアを拠点とするドミトリー・メスヒエフ監督作品はじめての日本公開となる。本作で描かれる女性兵士たちは、祖国のため役に立ちたいと勇敢でありながら、夢や希望を持つ“女性”のままだった。その中で、バタリオン創立に携わり、指揮をとった実在の人物マリア・ボチカリョーワを演じた、マリア・アロノヴァの演技が秀逸。厳格な司令官として任務を背負い、戦場で先頭に立って部隊を鼓舞し続ける一方、プロパガンダの一環として戦場に立たされた女性兵士たちの不条理に誰よりも向き合わざるをえなかった。当時は語りえない物語に涙が止まらない傑作。

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監督:ドミトリー・メスヒエフ

1963年、レニングラード生まれ。監督のほか多数のTVシリーズのプロデュースを手がけている。2004年には、長編監督作『OUR OWN』(日本未公開)で第26回モスクワ国際映画祭の最優秀作品賞を受賞。『バタリオン』では、二キータ・ミハルコフ監督によって2002年に設立された“ロシアのアカデミー賞”と呼ばれるゴールデン・イーグル賞で、9つの賞にノミネート、助演女優賞・編集賞・録音賞・音楽賞の4つの賞で最優秀賞を受賞している。今回が記念すべき日本初公開の機会となる、ロシアの実力派監督。

予告編